夜間労働・交代勤務と健康 24時間社会を考える

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≪人間らしく働くための九州セミナー≫

第2回課題別セミナー

2月16日(土)~17日(日)に、鹿児島市天文館NCサンプラザに於いて、夜間労働と交代制勤務を考えるということをテーマにした課題別セミナーが開催されました。90名が参加しました。

開会あいさつ

九州セミナー代表世話人会議長 田村昭彦

九州セミナー代表世話人会議長田村昭彦

25年前から年に一回、各県で九州セミナーを開催してきました。もう少し課題を整理して新しい企画をやろうと、昨年から課題別セミナーを開催し、昨年は「アスベスト大学習会2012」を3月福岡市で開催しました。

今、24時間社会がどんどん進行している中、健康の問題については考慮されずに、様々な産業に様々な勤務体系が導入され、24時間社会が押し寄せている状況があります。

今回の課題別のセミナーでは、大きくは夜間労働や交代勤務の実態についての交流を行い、不安定雇用労働者の増加や一人親方、自営業化させられ労働の規制がかからないような働き方が増えてくる中で、夜間労働や交代制勤務の問題点が事実上「隠ぺい化」されていることに注目をしたい。

二番目としては、夜間労働や交代勤務の健康影響に関する知識を大いに学んで、健康被害を未然に防ぐためにはどういうことができるのか。各職場の中で、今日明日のセミナーを通じて得た知識を生かしていただきたい。

三番目としては、ILOが定めている夜業条約やEUの労働規制などを学ぶことによって、夜間労働・交代勤務における国際的なルールを共有化したい。今、日本ではルールなき資本主義が進行していると言われている。規制緩和というのが錦の御旗のように言われている。労働の規制が重要なことになっているということを含めて議論していきたい。

参加者の感想

健和会労働組合 梶山浩光

1日目の前段は、「夜間労働の実態と健康」というテーマでリレートークによる7単組から報告が行われました。私は医療産別ですが、医療産別以外においてもルールなき24時間社会化が進行しており、夜間労働や交代制勤務が増加しているのだなと印象を受けました。また、それらの夜間労働や交代制勤務は、健康面、賃金などへも非常に配慮を欠くものでした。24時間社会化や非正規労働の増加は、まさしく日本の経済不況からの煽りだと思いました。

報告に続いて労働科学研究所の佐々木司先生から、緻密なデーター分析による身体のメカニズムと睡眠から夜勤の有害性との関係について講演して頂きました。「夜勤は最小限にとどめ、二日以内にすべき」、「勤務時間の長さは労働負担の度合いによって決め、夜勤は極力短く」「夜勤専従看護師は乳がんの確立が高い」「安全と健康な夜勤はない」など、様々な科学的根拠があり非常に勉強になりました。いのちに関わる夜間労働と交代制勤務について、今一度多くの人が学び、情報を共有し、社会運動を進めていく必要性があると思いました。

二日目は、全労連国際局長の布施恵輔先生に、ILO夜業条約、国際労働基準と日本について講演して頂きました。日本と世界の労働基準ではかなりの格差があることに非常に驚きました。オーストラリアの看護師の通常勤務は週38時間、通常勤務やシフトにおいても1日の勤務は10時間を超えない、賃金や残業代など様々な面においても差は歴然でした。私は国内や産別のみに視点がいきがちでしたが、グローバルな視野で世界の労働者とともに運動を進められるようにしていきたいと思いました。

講演に続くシンポジウムでは、トラック、建設、医療、公務からの報告が行われました。実例をもとに、夜間労働や交代制勤務の健康への影響や今後の対策などを発言して頂いて非常に勉強になりました。

二日間のセミナーでしたが、九州で働く人々の現状や夜間労働の有害性などを学び、交流を深めることができ、非常に良い経験ができました。今後も人間らしく働くことのできる社会を作る為、日々の活動に励んで行こうと思いました。

健和会労働組合 梶山浩光

命と健康を守る会 細井亮

私は交代勤務に従事しており、夜業に対して関心があったので、九州セミナーに参加させて頂きました。初日の「リレートーク」では、日頃知ることが出来ない他業種の夜業実態を知ることができました。どの職場も厳しい夜業を行っており、愕然としました。次に佐々木先生の講義では、夜勤労働・交代労働の健康影響に関する知識を学ぶことが出来ました。その中で特に気になったことは、夜業を行ったことによりガンの発生が高まるという件です。夜業は非常に健康にリスクがある業務であり、会社側はもっとそのことを認識して業務形態を考える必要があると思いました。

2日目の布施先生の学習講演「ILO夜業条約、国際労働基準と日本」では、日本が夜業において非常に遅れている現状がよくわかりました。私たち労働者の夜業に関する要求は間違っておらず、世界から見れば当然の流れだと分かり自信となりました。今後は、国際労働基準の批准を目指して、労働者が一致団結して声を上げていくことが大切だと思います。次にシンポジウムでは、各業務における詳しい勤務実態が分かり、それに対しての規制や対策を皆で共有することが出来ました。今後は、2日間のセミナーで学んだ貴重な知識を職場に持ち帰り、役立てていこうと思います。

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